2019年 佐渡国際トライアスロンBタイプ参戦記

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高トラの万年シンガリ担当内田です。
少し間が開いてしまいましたが…2019年夏、念願叶って佐渡国際トライアスロンBタイプに参加。
猛者揃いの高トラにあって自分のような普通人の感じたことなど逆に貴重かとも思い、レポートさせていただきました。
もし、これから佐渡エントリーを初めて検討されている方などいらっしゃいましたら、いささか長文ではありますがご笑覧下さい。

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ちなみにワタシのスペックは年齢55歳、ダイエット目標で7~8年前に10Kマラソンデビュー、トライアスロン歴3年、参戦経験ははるトラ2回+村上1回(台風により半距離)…佐渡デビューはちょっと早かったかなと現地で少し後悔した陸上苦手者です。

【当日朝】
自分たちBのスタートは7時30分ですが、5時位に会場入りしてAタイプの皆さんをお見送り。
トラジションの準備…前夜のうちにバイクを吊るしておけたので少し楽でしたが…、それが故のとんでも無い事に気がつきます。…サイコン(サイクルコンピューター)が無い!
前夜にバイクを吊るした時、盗難を案じてサイコンを外したのをすっかり失念。仕舞ったバッグをすでに荷物預かり(ヤマトによる有料)に預けた後…でした。サイコン無しで100キロ超を走るか、面倒な詰め込みをした荷物を再度引き出してサイコンを探すか…一瞬迷った後にサイコンは諦めました。実は前日、A沼さんからバイクコースの短縮図をいただいてTTバーに貼り付けてあり、そこにエイド毎の距離も書いてある。それと時計があればなんとかなる…と無理くり納得してみたのです。

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【スイムパート】
ワタシ、スイムは特別速くはないのですが、ただ距離を泳ぐだけならさほど不安はありません…が、3年前にトライアスロンを始めて「あれ?もしかして閉所恐怖症化も」ということに気が付きます。
視界が開けていないと息が詰まるのです。
最初の榛名湖ではほぼパニックになって途中でやめようかと思ったほど。後に「アップ不足で息が上がってしまった」事との合わせ技だったと気が付くのですが、そこでそれ以来アップは入念に行うようにしています。
そして、いよいよスタート。経験のある榛名湖や村上はエイジごとのウエーブスタートですが、佐渡は数百人が一斉に泳ぎ始めます。
自分のペースが狂うと途端に息が上がってしまうので、いつもはバトルを避けるべく後方外側から泳ぎ始めるのですが、今回はぼーっとエリートのスタートを間近で見ていたのでコースロープ間際からスタートすることに。すると案の定、バトルに巻き込まれての初めてゴーグル外しの洗礼…、それも2回も体験することができました(笑)
ところが、かなり後ろの方(つまり泳力に自信のない方が多いはず?)から出たおかげか、落ち着いて普通に泳いでいると割にスイスイ抜いていけます。また、塩水の浮力とうねりのおかげかヘッドアップもいつもよりだいぶ楽。
そんなわけで、スタート前にビビっていたわりにあっさりとターンするべきブイに到達。
次は海岸と平行に200m泳ぐのですが、今度はうねりを横に受けるのでなんども横転したり水を飲んだり。それでもなんとか次のブイをターンし、海岸までの帰路900m。
ここで困りました。
行きはブイ1点を目指して泳いだのですが、帰路は特に目印がありません。
すると元々斜向癖がある上に目標が定まらないので、ほとんどまっすぐ泳げなくなりました。
何度もコースロープにぶつかり、レスキューの方から「大丈夫ですか?」と声をかけられる始末。周辺の方にはだいぶご迷惑をおかけしたと思います。
そしてスイムアップ。

記録は52:25で430位
事前の予想では60分くらい…ショート@1.5kでのタイムが34~35分なので、52分はまぁまぁかなと。

海から上がってトランジションまでの途中に結構たっぷりした水シャワーが設置されていましたが…気持ちよかったです。今回は初のミドルということで各パートをしっかりこなせるよう、トランジションは焦らず次のパートに備えるつもりでしたから、しっかり水シャワー浴び、タオルで体を拭き上げ靴下もはき(五本指ソックスは大失敗でした)、一瞬考えてからトライトップを脱いでバイクジャージを着用してバイク乗車地点に向けで歩き出します。
通常ならトライトップのまま走り出すのですが、この日の佐渡はドピーカン。
事前のバイク練で熱中症になったときにいただいた「佐渡は長いから日焼けには注意したほうがいいよ」とのアドバイスがずっと頭の中にあり、せめて肩が焼けないようにと着替えたわけです。
なら最初からトライトップを着なきゃ良かったとは後で思いつきます(苦笑)

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【バイクパート】
前述のようにサイコンがないのがかなり心配ではありますが、逆に長距離なので「無理のないケイデンス/速度」を守っていこうとあまり気にしないようにしました。
前日にA沼さんからいただいてTTバーに張り付けたコース図だけが頼りです。

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これまでバイクはショートとスプリントの経験しかないので体験したことがないのがバイクのエイド。果たして走りながらボトルは受け取れるのか?可能であれば停止してボトル受け取りたいんだけど他のエントラントのじゃまにならないのか? そんな思いで到達したのが36kでの初めてのエイドでした。
結果は全部杞憂。
エイドの数十メートル手前に設置されたボトルキャッチャーに空のボトルを投げ入れ、エイドではいったん停車し、落ち着いて水とスポーツドリンクのボトルを受け取ることができました。
憧れの佐渡ボトル(笑)をホルダーにセットしようとしたらガラガラ音がします…氷が入ってる!
手渡してくれた学生さんたちの声援と氷入りボトルという思いやりがなんともたまらなく、その後に続く素晴らしい景観を眺めながら海岸道路を走っていると思わず目頭が熱くなった事は多分一生忘れないと思います。
海岸線に出るあたりで、スタッフの方から「ここから30kくらい向かい風が続きます!」と声をかけられました。
これまでTTポジションを取るのがあまり得意ではなかったのですが、直前のロングライド練習で意識してTTバーを握り続けたのが役に立ちます。
ただでさえ横幅広いカラダなので(笑)、TTポジションを取る取らないでスピードも疲れも結構違ったはずです。
そしてまた初体験なのはバイクでの補給食。直前に佐渡A経験者から「腹減る・喉乾いた…と思ったらもう遅い。バイクの時は20kくらい毎に補給食とった方が良いですよ」とのアドバイスを受けていたので、ストレージに5つの補給食をいれ、サイコンがないので時計を見ながらおおよそ20kくらい毎に給食しました。さらにバイク後のランに向け、バイクゴールの20Kくらい手前で、ひと月前から悩まされているアキレス腱痛のための「ボルタレン」と、脚ツリ防止の「コムレケア」も飲みました。
そしていよいよ有名な「小木の坂」。直前の小木エイドを過ぎてしばらく街中を走ると突然目の前に現れます。
「言うほど大したことはないよ」とも聞いていましたが自分は目の当たりにしたとき「ウソだろっ?!」と思わず声がでました。
目算による角度もさることながら、80k近く走った後に現れるソレですからなかなかのインパクトです。
しかし、もう無理をするような脚は残っていません。
TTバーの肘置きに手をつく体を起こしたポジションでひたすらゆっくり登り、登り切った羽茂エイドで一呼吸つき、最後のコーラボトルをいただいて(コーラは飲み始めるとキリがないと聞いていたので最後のエイドまで我慢…と決めていました)一気にトランジションまで走り抜けました。

記録は 5:07:06で643位。
事前に5時間と予想していたのでスイムと同じく予想通りでした。

ランパートに向けた最後のトランジションではバイクジャージの下にコンプレッションウェアを着込みます。なぜか…カラダを締めつけておかないと走るときに脂肪が揺れて無駄に疲れるのです(笑)

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【ランパート】
そんなこんな身支度を整えてスタートしたのですが…全く走れません。
レース直後には皆さんに「脚が終わっちゃって」と言い訳しましたが、後で冷静に考えるてみると「脚」じゃなくて「全身」が終わってた気がします。それが「スタミナ切れ」なのか「熱中症なりかけ」なのかはわかりません。
とにかく全く脚が出ない。それでもタイムリミットまではまだ余裕があるのでとりあえず歩き出します。歩き出してすぐにエイドがあったのですが、バイクパートで水分をとりすぎたせいか水分をとる気になれず素通りしました。
実はこの時点でアップルウォッチはバッテリーが切れていたので、タイムどころか現在時間もわからないので距離の計算もできません。
そんな這う這うの体で歩き続け、4~5k歩いた感覚のところで2番目のエイドにたどり着くと「2.9k」との表示…この日、初めて心が折れた瞬間でした笑。
それでも「Bでリタイヤなんてカッコ悪くてみんなに合わせる顔ないよなぁ」との思いだけでなんとか歩き続けます。
途中のエイドで水をもらうと半分でうがいして残りをのどに流し込み、バケツの水を頭からかけてもらう…そんなこと繰り返し。やっとカラダが落ち着いてきた7~8kくらいのところで、後ろからK師匠に「完歩でもいいからねっ!」と声をかけていただきました。
それでフッと気が楽になったと同時に「いやいや、なんぼなんでもオール歩きはないでしょ」と、それからラン(実際にはジョグ)と歩きの半々で前半よりは少しスピードをあげて進み始めます。
高トラの方…特にAの方とはほぼ全員すれ違ったのではないでしょうか。前半では朦朧としていたので声をかけられないと気が付かないことが多かったのですが、後半ではこちらからも声をかけることができました。
そんな瞬時のやり取りでもグッと元気をいただけます。
そして、いよいよ残り1kくらい…商店街に入ったあたり…ギャラリーの方もたくさんいらっしゃるので頑張ってジョグを続けながらゴールをくぐることができました。

記録は…なんと3:18:18(笑)で622位
スイムとバイクはそこそこ予想通りでしたがハーフの距離でまさか3時間を超えるとは予想していませんでした。
まぁ、ほぼ全域歩きですからしょうがないです。

【結果】
トータルでは9:29:42 で519位/完走698人
順位はどうでもよいのですが、タイムが悪すぎる(苦笑)。事前の皮算用では「スイム1時間、バイク5時間、ラン2.5時間、トータル8時間半…まぁ9時間はかからないでしょ」と踏んでいたのでほぼ1時間オーバー。敗因は端的にみるとランですが、引いて考えると全体を通してのスタミナ(体力)不足は明らかです。

始めて参加した佐渡国際トライアスロン大会は、噂に違わず素敵な大会でしたが、高トラの皆さんと一緒に参加できたのがその想いを倍加させていただけたように感じています。
しかし、それだけに自分のパフォーマンスが届いていなかったことを非常に悔しく思います。
次回の参加については、抽選という如何ともし難いハードルを越える必要がありますが、それさえクリアできた暁には今年の悔しさをばねにして気持ちよく「完走」できるよう改めて鍛えなおしておかなければ…と考えている今日この頃です。

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